ここではポーランドの薬局(APTEKA)で買える医薬品を紹介しています。

APTEKAで買える薬には、医師の処方箋(recepta)が必要なものと、不要なもの二種類があります。

たいていの薬は処方箋なしで買えるので、常備薬として置いておくと便利です。

こちらで紹介している薬は、医師の指導の下、うちの子供達が服用して特に問題なかったものです。
ポーランドの家庭で一般に使われているものばかりですが、子供の体質によっては合わない場合もありますので、薬局でよくお確かめの上、ご購入下さい。

こちらに紹介している薬は、処方箋なしで購入できます。

子供用を買い求める時は、必ず『dla dzieci(子供用)』であることを確認して下さい。

※ 計量スプーンやメジャーカップは付属のものが箱に入っていますので、特別に買い求める必要はありません。
(たまに入ってないのがありますが、子供用の薬はたいてい付いています)

解熱・鎮痛剤 Przeciwgorączkowe, Przeciwbólowe

※投与時の注意

・投与後は水分補給をしっかり行い、発汗を促して、解熱しやすいようにします。
・場合によっては、1時間ぐらいで衣類がぐっしょり濡れてしまうこともあるので、こまめにチェックします。
・投与量を決める時は、月齢や年齢ではなく、体重を基準にします。

wlek dziecka __ 1-3 lata (10-15kg)

Dawka jednorazowa __ 5ml 

Maksymalna dawka dobowa __ 3razy po 5ml

「体重10~15キログラムの場合、一回量は5ml、一日に3回まで」の意味です。

※薬効成分

非ステロイド系の解熱鎮痛剤に使われる代表的な薬効成分は次の二つです。

(1)イブプロフェン 詳しくはこちら

(2)パラセタモール(化合物アセトアミノフェン) 詳しくはこちら

IBUFEN
IBUFEN(イブフェン)
子供用の解熱・鎮痛剤の代表格。イブプロフェン配合。
一般家庭で広く使われているもので、効き目も抜群です。
飲みやすいオレンジ味。
月齢6-12ヶ月 (体重=7,7-9 kg)から内服できます。
体重によって服用量が異なるので、指示書をよく確認し、投与する時は必ずメジャー・カップか計量スプーンを用います。
熱が下がりにくい時は、4時間おきに連続投与が可能ですが、2回以上使って熱が下がりきらない場合は、必ず医師の指示を仰ぎます。
(緊急の場合は、他の種類の解熱剤に切り替える方法もありますが、できれば連続投与は避けます)

PARACETAMOL
Nurofen(ヌロフェン)
上記のIBUFENと同じイブプロフェン配合。
こちらは月齢3-6ヶ月 (体重=5-7,6 kg)から適用になります。
我が家で使った感触としては、IBUFENよりも即効性があり、強力という感じです。(もちろん体質によります)
39~40度台の高熱時に使用しています。

CALPOL
CALPOL 6 PLUS SYROP(カルポール)
我が家でセカンド・チョイスとして使っている子供用の解熱・鎮痛剤。
パラセタモール配合。
うちで使用した感触としては、IBUFENより作用が穏やか、という感じです。
月齢3ヶ月から12歳まで適用になります。
イブフェンと似たようなオレンジ味ですが、こちらの方がネットリとして、ちょっと飲みにくいかも。

CALPOL
Calpol syrop 0.120g/5ml 140ml
上記のCALPOL PLUSよりパラセタモール含有量の少ない、穏やかなタイプ。
月齢3ヶ月から6歳までが適用となります。

PARACETAMOL
Paracetamol(パラセタモール)
こちらも一般家庭で広く使われている解熱・鎮痛剤。パラセタモール配合。
熱がなくても、咳が激しい時、喉の痛みが強い時など、症状を緩和するために投与することがあります。
こちらも体重によって服用量が異なるので、必ずメジャーカップや計量スプーンを使います。
イブフェンやカルポールとは異なり、さらりとしたシロップ液で飲みやすいです。

CALPOL
Calpol czopki 0.08g x 10 (カルポール 座薬)
シロップ剤の経口投与が困難な乳児に用いられる座薬です。
こちらはパラセタモールの含有量が一番少ない穏やかなタイプ。
しかし、乳児の発熱に関しては素人判断せず、必ず受診してから使用して下さい。

3~6歳児に適用の含有量の多いタイプもあります。
シロップ剤が苦手な子、頻回に嘔吐して、胃が荒れている子供に。
薬局で年齢を言えば、適用するタイプを出してくれます。

大人の鎮痛解熱剤

IBUPROM
IBUPROM (イブプロン)
大人用の解熱・鎮痛剤の代表格。子供用イブフェンの大人版。
服用量は1錠が標準。どうしても効かない場合は、2錠まで増量可。
4時間おきの連続投与が可能。
2錠入りの小袋から50錠入りの大箱まで数種類のサイズがある。
薬局だけでなく、小売店や郵便局でも買えるポピュラーな家庭用医薬品。
参考サイト: IBUPROM一覧

APAP
APAP (アパップ)
こちらも代表的な解熱・鎮痛剤。パラセタモール配合。
服用量は2錠が標準だが、最初は1錠から飲み始めた方が無難。
イブプロンとは薬用成分が違うので、時間を空けずに連続で内服したり、何種類もの鎮痛剤を混ぜて飲むのは禁忌。
他に、一晩中効き目が持続する「APAP NOC(アパップ ノッツ)」や、より強力な「APAP EXTRA(アパップ エクストラ)」がある。
参考サイト: APAP 一覧

Nurofen
NUROFEN(ヌロフェン)
作用の強い(個人的感想)解熱・鎮痛剤。イブプロフェン配合。
どれを試しても効かない場合は、この錠剤を試してみると良い。
他に、さらに効き目の強い「NUROFEN Forte Express」
風邪症状に特化した「NUROFEN Antigrip」などがある。
参考サイト:NUROFEN一覧

Aspirin
Aspirin(アスピリン)
日本でもお馴染みのアスピリン。
ただし、ピリン系の薬物アレルギーのある人は絶対に内服しないこと。
内服して、動機・めまい・冷や汗など気分不良が見られた場合は、必ず医師の指示を仰ぐようにします。
(放置すると、死亡事故につながります)

咳止め・去痰剤 przeciwkaszlowy(プシェチフカシュロヴィ)

※内服の基本

・乾いた咳 suchy kaszle(スヒ・カシュレ)…… 炎症を起こし始めた、風邪初期に見られるコンコン咳。

・湿った咳 mokry kaszle(モクリ・カシュレ)…… 炎症が一段落して、喀痰が始まった時のゴボゴボ咳。

咳のタイプによって、用いる薬の種類が異なります。
薬局で買い求める時は、どちらのタイプの咳か、説明が必要です。

<乾いた咳>

STODAL
STODAL(ストダール)
作用の緩やかな生薬の咳止めです。
風邪のひきはじめ、乾いた咳が出る時に有効です。
一回量は、幼児で5ml。一日3回が目安です。
大人が内服してももちろんOK。
咳が湿って、痰が出るようになれば、去痰剤のシロップに切り替えます。

Rubital
Rubital(ルビタル)syrop – malinowy
風邪の引きはじめの乾いた咳に有効です。
子供でも飲みやすいイチゴ味。
上記のストダールを子供が嫌がる場合は、ルビタルを試してみるといいです。

<湿った咳>

mucosolvan
Mucosolvan(ムコソルバン)
日本でもお馴染みの鎮咳去痰剤。喀痰を伴う湿った咳に有効です。
気管支や肺胞内の炎症が一段落し、咳が湿って、喀痰が始まったらこちらのシロップを飲み始めます。
ムコソルバンには、気管支や肺胞の粘膜を保護し、痰を柔らかくして、喀出しやすくする作用があります。
一回量は5mlが標準ですが、体重の軽い1~3歳児の間は、だいたい2.5ml前後を指示されることが多いです。
服用量は必ず薬局で確認します。
服用すると咳が出やすくなるため、就寝前の服用は避けます。

FLEGAMINA
Flegamina Mite Syrop (フレガミナ)
Flegaminaも、上記のムコソルバンと同じ、鎮咳去痰剤です。
喀痰を伴う、湿った咳に有効です。
気管支や肺胞の粘膜を保護し、痰を出しやすくします。
子供用は、ミント味とイチゴ味の二種類あります。
購入する際は「Flegamina dla dzieci」(子供用フレガミナ)であることを確認します。
子供用のシロップにはイチゴと恐竜のイラストがついています。
こちらも咳が出やすくなるため、就寝前の服用は避けます。
子供の場合、1日2回の内服を指示されたら、2度目の内服は夕方5頃に済ませます。
基本的な1回量は5ml。大人兼用です。

Flegamina
FLEGAMINA krople 30ml (フレガミナ クロプレ)
上記のフレガミナ・シロップと同じ作用があります。
こちらは目薬のような滴下剤で、幼児の場合、1回10滴前後が適量です。
容量が微量で済むため、シロップが飲めない子供に有効です。
こちらも咳が出やすくなるため、就寝前の服用は避けます。

乾いた咳

Thicodin
Thicodin(ティコディン)
風邪の引きはじめの強い乾性咳に有効。
ストダールが効かない場合は、こちらの錠剤を試してみるとよい。
容量は、1日3回、1錠が基本。

<湿った咳>

Flavamed
Flavamed(フラバメッド)syrop
ムコソルバンと同じ働きがある。
気管支や肺胞の粘膜を保護し、痰を喀出しやすくする。
内服すると咳が出やすくなるので、就寝前の服用は避ける。
同じ作用で、錠剤タイプの「FLAVAMED x 20 tabletek」もある。

Ibuprom
Ibuprom Zatoki (イブプロム・ザトキ)
鼻水・鼻づまり、鼻の症状に伴う頭重感、顔面の痛みなどに有効。
普通のイブプロムが全身に作用するのに対して、Zatokiは局所的に効くので、鼻の不快症状が強い場合はこちらを内服するとよい。

喉の痛み Ból gardła

TANTUM VERDI
TANTUM VERDE aerozol 30ml
長いノズルのついたスプレー式の消炎鎮痛剤。幼児から使用可。
喉の痛みや腫れを感じた時、1日2-6 回、喉の粘膜に直接かかるようスプレーする。
スプレー前後の飲食は避けて、数分、時間をおくこと。
7日以上、連続使用しない。(細菌に耐性ができてしまうから、だと思います)

OROFAR
OROFAR x 16 tabl. do ssania
いわゆる『トローチ』。母指頭大のタブレットで、舐めると爽やかな味がします。
喉の消炎鎮痛に効果があります。

CHOLINEX
CHOLINEX x 16 past. do ssania
TVコマーシャルでしょっちゅう流れているお馴染みの商品。
しかしながら、どんぐり飴のように大きく、甘いので、個人的にはあまり好きではない。
糖分の入っていない『bez cukuru』もあります。

鼻水・鼻づまり

鼻の症状に関しては、内服薬もありますが、点鼻薬の方が副作用も少なく、局所に効果的に作用するのでおすすめです。

Marimer
Marimer woda morska 100ml (マリメール ヴォダ モルスカ)
風邪やアレルギーで鼻水・鼻づまりがある場合に有効。
鼻の粘膜を保護し、炎症を抑えます。
海水をベースにしている自然派スプレーなので、赤ちゃんでもOKです。
他に、点鼻薬タイプ、鼻水を吸い出す赤ちゃん用のニューレもあります。
参考サイト:Marimer 一覧

Unimer
UNIMER Pediatric spray 100ml (ウニメール ペディアトリク スプレイ)
マリメールと同じ、海水をベースにした鼻用スプレーです。
鼻の粘膜を保護し、炎症を抑えます。
こちらも赤ちゃんに有効です。

Otrivin
Otrivin 0,05% aerozol do nosa (オトリヴィン)
重度の鼻水・鼻づまりに有効です。
aerozol(軽いスプレータイプ)の他に点鼻薬タイプの「Otrivin 0,05% krople」があります。
マリメールやウニメールが効かない時はこちらを試してみるとよく効きます。
大人用の0.1%と混同しないよう、薬局で買い求める時は『0.05% dla dzieci(子供用)』であることを必ず確認して下さい。

Otrivin
Otrivin 0,1% aerozol do nosa(オトリヴィン)
大人用の軽いスプレータイプです。
風邪引きの鼻水・鼻づまりに有効です。
点鼻薬タイプの「Otrivin 0,1% krople do nosa」もあります。
アレルギー性の鼻水・鼻づまりには「Otrivin Allergy aerozol do nosa」が有効です。

Nasivin
NASIVIN Soft 0,01% krople 5ml(ナシヴィン)
重度の鼻水・鼻づまりによく効きます。
使いやすい点鼻薬タイプです。
即効性があって、おすすめです(すごくラクになります)

下痢・嘔吐

子供の下痢・嘔吐には、水分補給を徹底します。
症状が激しい場合、突然、電解質のバランスを崩して、重篤な状態に陥る危険性があるからです。

食欲がなく、何も口にしたがらない時でも、スプーンやストローを使って、水分だけは必ず取らせるようにします。
(数分おきに一口のペースで)

軽症の場合は、水やお茶でも構いませんが、頻回な場合は、ミネラル成分を含んだものを与えるようにします。

子供の脱水症状には、十分注意して下さい。

・ぐったりとして、目が落ちくぼんだようになっている
・呼びかけても、反応が鈍い
・呼吸が浅く、早い

こうした症状が見られる場合は、救急の対応が必要です。

Orsalit
ORSALIT (オルサリト)
下痢・嘔吐が続いて、脱水症状の危険性がある場合、オルサリトで必要なミネラルと水分を補給します。
腹部症状に有効なグルコース糖や塩分が含まれます。
WHOやユニセフでも推奨されている製品です。
水やぬるま湯200ccにパウダーを溶かして飲ませます。
バナナ味とラズベリー味(Malinowy)がありますが、独特の臭みがあり、はっきり言って飲みにくいです。
子供も嫌がって逃げたり、吐き出したりすると思いますが、下痢・嘔吐時には大切なお薬なので、スプーンやストローを使って、一口ずつ、時間をかけて飲ませます。
特に、激しい嘔吐・下痢が続いている時は、水やお茶だけで済ませないことです。
急激に脱水症状を起こす危険性があります。
自宅でしっかり手当するようにして下さい。

Vomitusheel - krople
Vomitusheel – krople(ヴォミトゥシール)
適下タイプの吐き気止め。
幼児の場合、10滴が適量。
作用の穏やかな生薬タイプで、うちの子にはこれが一番よく効く。
大人にもおすすめです。

栄養補強 ビタミン剤・免疫強化サプリメント

風邪で体力が低下している時、ビタミン剤や免疫強化剤で失われた栄養素を補います。
製品によって濃度が全く異なり、「何歳から有効」が決まっていますので、薬局で買い求める時は、子供の年齢に合うかどうか必ず確認して下さい。

特に、抗生剤の服用後は、免疫力が著しく低下し、他の病原菌に感染しやすくなりますので、「Probiotyk」「Prebiotyk」と呼ばれる腸内細菌を補給し、一日も早く体調を整えることが肝心です。

Lacium
LACIUM ZDROVIT JUNIOR PROBIOTYK SMAK TRUSKAWKOWY(ラチウム)
免疫強化の子供用サプリメントです。
「プロバイオティクス(生きた乳酸菌)」と呼ばれる良質な腸内細菌を摂取し、腸内環境を整えることで免疫強化を図ります。
病中・病後、特に、抗生剤を内服した際、ダウンした腸内環境を回復するのに非常に有効です。
(抗生剤投与中は、1時間ほどあけて内服のこと)
また日常的に内服することにより、感染から身を守ります。
バニラ味もありますが、イチゴ味の方が断然美味しい。
値段は少々高めですが、あの有名な免疫強化ドリンク「アクティメル」より安く効果的なので、日常的な服用をおすすめします。
パウダー状なので、摂取する時は、ジュースやヨーグルトなどに溶かして内服します。
こちらから入手可能です。商品の詳細および類似の薬品の紹介もあります。
Lacium junior probiotyk

Lakcid
Lakcid(ラクチド)
生きた良質な腸内細菌を補給するものです。
抗生剤の投与によりダウンした腸内環境を整えるために併せて内服します。
こちらはアンプル剤で、抗生剤投与から1時間後に服用します。
2~8度の冷蔵庫で保存します。

Calcium
CALCIUM syrop 150ml – truskawkowy
「Preparaty wapnia」と呼ばれる子供用のカルシウム強化剤です。
風邪で体力がダウンした時に有効です。
4ヶ月の赤ちゃんから内服できるシロップ剤で、日常的に補っているママさんもあります。
他に、バナナ味、野いちご味、オレンジ味、チェリー味があります。
薬局で買い求める時は、「Calcium dla dzieci」と子供用カルシウムであることを強調します。
子供用の薬箱にはたいてい可愛いイラストが付いています。

Juvit
JUVIT Multi krople 10ml
0歳児からOKの総合ビタミン剤。
飲みやすい滴下タイプ。
シロップやパウダーが飲めない子供に有効。

Sanostol
MULTI – SANOSTOL płyn 300g(サノストール)
安全で飲みやすいシロップタイプ。
2歳から有効です。用量は、一日10ml~15ml。6歳以上は、15~20mlです。

Visolvit
VISOLVIT Junior x 10 sasz. – truskawkowe
3歳から17歳まで有効なパウダータイプの総合ビタミン剤。
イチゴ味とオレンジ味( pomarańczowe)があります。

Biovital
Kinder Biovital Gumisie 60tabl
子供の大好きなグミタイプの総合ビタミン・ゼリー。
3歳から有効ですが、誤飲が心配なら避けた方が無難です。


以下は、管理人の看護婦としての経験に基づくコメントです。参考にどうぞ。

ポーランドの病院で治療を受けるにあたって

日本では、さほど緊急性を要さない病気に関しては、どこの病院に行っても処方されるものは似たり寄ったりで、治療の『定番』みたいなものが存在するのですが、ポーランドに関しては、各々のドクターの方針が非常に色濃く、「40度の熱が出ない限り、薬は処方しない」という自然派ドクターや、ビタミン剤やカルシウム剤を処方するのが大好きなサプリメント派や、「できる限り生薬(ホメオパティクス)で対処しましょう」という穏健派など、実に様々で、どのドクターを信用するかは患者次第です。そういう意味で、当たり外れが大きいかもしれません。

ただ、全体に共通して言えるのは、

・抗生剤の適用に関して非常に慎重である
・レントゲンや血液検査などは、最小限にしか行われない
(日本の医療が手をかけすぎなのかもしれないが)

抗生剤に関しては、腸内の善玉細菌まで殺菌してしまい、病原菌を退治すると同時に生体が本来持っている免疫力まで低下させることから、使用に関しては非常に慎重です。
とことん対症療法で様子を見て、どうしても回復の兆しが見られない場合、最後の切り札的に処方されます。
(日本では、割と簡単に抗生剤を処方しますし、処方する際も、ここまで説明しないケースが大半だと思います。
むしろ「熱が出ているのに、抗生剤を処方してもらえなかった」と疑心暗鬼になる患者さんも少なくありません)

ポーランドにおいて、ドクターの「抗生剤を処方してもよろしいか?」という意思確認は、「その為に、他の病気に感染しやすくなりますが、了承できますか」という意味であり、患者がそれを承諾したら、「患者側はそのデメリットを受け入れた」という意思表示になります。

ですから、抗生剤の投与が始まったら、患者側はプロバイオティクス(上記参照)を取り入れたり、投与後は、通園・通学、人混みへの外出を控えたりして、デメリットに対処しなければなりません。
それを怠って、「また病気をうつされた」とドクターに食ってかかっても、それを承諾した以上は、患者側にも責任があるのです。

日本でも「医師が患者に十分に情報を提供し、患者の同意を得る」という『インフォームド コンセント』が定着して久しいですが、私の感触としては、こちらはよりその態度が明確であるような気がします。
日本では「患者さま」と呼ばれ、お客様のようにもてなされますが、こちらでは、医師と患者は「同意」に基づくイーブンな存在であり、一方的に責めたり、お任せしたり……という関係ではないのです。

ですから、治療に納得が行かなければ、きっぱり『No』と言わなければなりませんし、その為の情報収集も、自分自身で積極的に行う必要があると思います。

私の知り合いのお母さんは、子供に立て続けに抗生剤を処方され、信用して飲ませていたら、前歯がボロボロになって、「もっと早くドクターを変えていれば……」と悔やんでおられました。

また、あるお子さんは、長い間、気管支炎の治療を受けておられたのですが、違うドクターに診てもらったところ、アレルギーを指摘され、新しい処方に変えたらすぐに改善したそうです。

もちろん、どのドクターも「いいかげん」に診察して処方しているわけではないと思います。
でも、「見立ての違い」はあり得ますし、Aさんには通用しても、Bさんの体質には合わない、ということもあります。
日本のように、ちょっとした症状でも、はい、血液検査、はい、レントゲン、はい、CTと、次々にオーダーし、データを集めてどうこう、という体制でもありませんから、それがネックになっているケースもなきにしもあらずでしょう。

とはいえ、現地語で説明されても、訳の分からないことの方が多いと思います。

でも、処方された薬を調べれば(たいがいの商品については、ネットで検索できます)、ドクターの治療方針が分かります。
「この症状に、こんなに長くステロイド剤を使っていいのか」
「平熱に下がってるのに、まだパラセタモールを与える必要があるのか」
など、疑問に感じたら、質問するなり、他に相談するなりして、納得の行く治療を受けることだと思います。

とりわけ、子供に関しては、大人のように詳しく症状を説明してくれるわけではありませんから、日頃の健康状態をしっかり把握し、病気のパターンや体質を理解して(気管支が弱い、熱に強い、といったこと)、早め早めに対処できるよう備えておくことが大切だと思います。

ポーランドでも、たいていのドクターは親切に診て下さいます。

ただ、「根本的な考え方が異なる(日本では検査も投薬も割にイージーだが、ポーランドでは必要最小限の場合が多い)」「医療・看護体制が違う(受け持ち制ではない、等)」「医療財政が弱い」といった点で、日本と同じようなサービスを期待して行く所ではないと思います。

いろいろなトラブルを回避する為にも、「健康管理は自分の仕事」という気持ちでのぞむことだと思います。

子供の病気と看護のポイントについて

ポーランドでは秋から冬にかけて子供の罹患率が非常に高くなります。

原因として、

1)暖房を使用するため、空気が乾燥しやすく、喉や気管支の粘膜がダメージを受けやすい。
2)保育園・幼稚園など、閉めきった空間で多数の子供が接触するため、病気が蔓延しやすい。
3)病児を園に連れてくる親がある(日本でも問題になっていますネ)

(1)に関しては、加湿器を用いて、喉や気管支への負担を和らげる方法があります。
そして、厳冬の季節でも、こまめに窓を開けて空気の通り道を作り(数ミリでも効果あります)、換気を促します。
また、寒い日でも、一日に一度は外の空気を吸うようにして、外気道を鍛えることも大切です。
特に、乳児の場合、外出を控える傾向がありますが、かといって、暖房のきいた部屋にこもっていても、抵抗力がつきません。
無理のない範囲で、冬でも外気浴につとめましょう。

(2)に関しては、避けようのないことなので、日頃の生活習慣に気をつける他、probyotek、ビタミンなどを補給したり、
うがい、手洗いも効果があります。

(3)に関しては、直接相手に指摘できないことでもありますので、せめて自分たちは加害者にならないよう、子供の病気がきちんと回復するまでは通園を控えるようにします。

感染のルートとしては、

※上気道感染 
喉の痛み、咳、鼻水、37~38度台の軽い発熱がみられます。
早めに治療すれば、家庭用の医薬品で自然に治癒するものが多いです。
しかし、
・青いドロドロの鼻水が止まらない(副鼻腔炎などが疑われます)
・嘔吐を伴うような強い乾性の咳が絶え間なく続く(強い炎症が疑われます)
・ヒューヒュー音を伴う、むせるような咳が出る(ぜんそく発作が疑われます)
・肺野にゴロゴロした雑音が聞こえ、痰を伴う湿性の咳が続く。39~40度に達する高熱(肺炎が疑われます)
これらは専門的な治療が必要になりますので、すぐに受診して下さい。

※腸内感染 
下痢、嘔吐、腹痛、食欲不振。37~38度台の軽い発熱がみられます。
激しい下痢嘔吐を繰り返す場合は、脱水症状を起こし、突然、様態が急変する恐れがありますので、水分補給をしっかりと。

唇や皮膚に潤いがなく、目が落ちくぼんで、ぐったりしているような場合は、救急の対応が必要です。

尿量が減ることで、膀胱炎を併発したり、腎機能にダメージを受ける場合もありますので、尿量、回数もしっかりチェックして下さい。
(尿の色が濃い、尿量が極端に少ない、腹痛や排尿時痛を訴える場合は要注意です)

食事は、Kaszka(ベビー・シリアル)、お粥、リンゴのコンポート(リンゴを少量のお湯で煮る)など消化の良いものから与え始め、徐々に普通食に変えていきます。

調子が悪くて食が進まない時は、無理強いをしないこと。
治療を受けて回復すれば、数日で食欲が復活します。
水分補給さえしっかりしていれば、2~3日、ごく少量しか食べられない日が続いても、まずまず様子を見て大丈夫です。
長引くようであれば、入院加療が必要な場合もあります。

※血液感染
39~40度台の高い熱が続きます。解熱剤を投与しても、すぐに熱が上がってくるのが特徴です。
感染から数日後、皮膚に赤い斑点が現れることがあります。
赤い斑点を見つけたら、熱がなくても、すぐに受診のこと。
血液感染は、最も危険なものです。
(上気道感染のいわゆる「風邪」と異なるのは、喉の痛みや鼻水といった前触れなく、突然、悪寒戦慄→高熱が見られる点です)

その他にも、水痘やおたふくなど、幼稚園や小学校でうつされるケースが多いので、「いつもの風邪と違う」と気付いたら、早めに受診するようにして下さい。

抗生剤について

抗生剤の使用については、子供も大人も慎重です。

子供の風邪についても、すぐに抗生剤を処方されることは少なく、解熱・鎮痛剤や咳止め、ビタミン剤などでしばらく様子を見て、それでも改善しない場合、使用に踏み切ります。

抗生剤を内服すると、良質な腸内細菌まで死んでしまって、病気が治るかわりに免疫力が著しく低下します。

腸内環境を整え、免疫力を回復させるためにも、上記で紹介したLaciumやLakcidなどを併せて服用するようにします。

店頭に該当の商品がない場合は、「Prebiotyk i probiotyk dla dzieci」と言えば、類似のものを紹介してくれます。

なお、抗生剤投与後は、どれほど見た目が元気でも、免疫力が著しく低下しているので、投与終了日から1週間は通園・通学を控えるようにします。(人混みにも出て行かない)

特に、幼児の場合、1度目はよりも2度目の感染の方が重く、長引きやすいので、注意が必要です。

受診について

子供の病気はすぐに診てもらえるよう、日頃から行きつけの家庭医(lekarze rodzinni)を確保しておくことが重要です。
我が家の場合、市内の「Niepubliczny Zakład Opieki Zdrowotnej」というタイプの診療所(przychodnia)にお世話になっています。
ここは厚生省のNarodowy Fundusz Zdrowia(国民健康基金)と提携しており、社会保険に加入していれば、無料で受診することができます。
このマークが目印。
NFG

整形や眼科など専門医の診察が必要と思われる場合も、まず家庭医を受診し、そこから紹介状を書いてもらえば、無料で受診することができます。

日頃から信頼のおける家庭医を確保し、何でも相談できる体勢にしておくことが重要です。

家庭用医薬品のインターネット・ショップ -apteka internetowa-


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